2023年2月14日
令和4年度のクラウンパトカーは無線警ら車が242台。交通用取締用四輪車(白黒)が26台の全てがハイブリッド車で納入されました。なぜハイブリッド車なの?をみていきます。
まず、これまでの経緯をみていきます。
クラウンパトカーは、令和3年度から、上記の220系になりました。220系は、令和2年11月にマイナーチェンジをしていますが、令和2年度のクラウンパトカーの納入時期には間に合わず、令和3度から納入が開始されました。
マイナーチェンジをしたモデルを採用するのは、一つは、フルモデルチェンジの直後はリコールが発生する可能性があり、その内容によってはパトカーの使用ができなくなる事態を避けるためといわれています。話は外れますが、クラウンクロスオーバーのパトカーが出るのは、当分、先の話ということになります。
排気量 | 最高出力 (kW) | 駆動方式 |
2.0L ターボガソリン車 | 180 | 後輪駆動 |
2.5L ハイブリッド車 | 135 | 後輪駆動 |
2.5L ハイブリッド車 | 135 | フルタイム4WD |
3.5L ハイブリッド車 | 220 | 後輪駆動 |
220系は、上記の通りハイブリッド車が主流で、2WDの配置される地域は、下記の仕様書の変更により2.0Lのターボガソリン車が配属されました。
令和元年度 | 排気量 は、2,500cc級以上であること。 |
令和3年度 | 排気量は、2,500cc級以上であること。ただし、排気量が2,000㏄級以上2,500㏄未満のものにあっては、最高出力135kW以上であること。 |
4WDが配属は、仕様書の内容について2WDと同じ文言でしたが、クラウンの市販車にガソリン車の4WDの設定が無いため、白黒のパトカーとしては初めてハイブリッドになりました。
令和4年度は、2WDの地域も4WDの地域も4WDのハイブリッド車が納入されました。
では、なぜこのような変更になったのか、警察庁に問い合わせをしたところ、次のように回答がありました。
国のカーボンニュートラルの実現の施策の下、「代替できる電動車がない場合を除き、電動車を導入する」との方針に基づいたものだそうです。
仕様書は下記の通り変更になりました。
令和3年度 | 排気量は、2,500cc級以上であること。ただし、排気量が2,000㏄級以上2,500㏄未満のものにあっては、最高出力135kW以上であること。 |
令和4年度 | 排気量は、2,500cc級以上であること。 |
無線警ら車は、2.5L以上とすることで、2.0Lのターボガソリン車を排除しました。また、交通取締用四輪車(白黒)の令和4年度は、同様の理由で2.0Lターボガソリン車から2.5Lハイブリッド車となりました。大幅なパワーダウンです。なお、交通取締用四輪車(反転警光灯式)、いわゆる覆面については、令和3年度と同様にターボガソリン車となっています。
パトカーは、無線警ら車も交通取締用四輪車も速度違反の取り締まり用のための速度測定機を積んでいます。しかし、タイヤの摩耗など様々な理由から、実際の速度と測定するパトカーの車両の速度に誤差が生じます。
その誤差の有無を確認するテストを行う装置があるのですが、その装置について、従来、2WDの配属しかされていなかった県では、4WDに対応していない場合があります。
この点について、「認識はあるのか? また、認識がある場合、それらの改修または新設の費用について警察庁が負担するのか?」という質問に対し、警察庁は、「各都道府県において、適切に対応していると認識している」との回答がありました。何か国会の答弁みたいですね。
また、警察庁に対して「市販車では、2WDのハイブリッドがあるわけで、2WDハイブリッドの無線警ら車、交通取締用四輪車(制服)を新たに開発し生産するという選択肢はなかったのか?」との点について。
次に、反転警光灯式、いわゆる覆面は、令和3年と同じくターボガソリン車が配属された点について、「交通取締用四輪車(反転警光灯式)がハイブリッドにならなかったのはなぜか?」
「令和4年度は、交通取締用四輪車(制服・反転警光灯式)ともに、他の年に比べ配分表の各都道府県への配分数が少ないように感じるのは気のせいか?」
との質問をしましたが、何れも仕様に関することなので回答ができないとのことでした。
令和4年度のクラウンパトカーの単価は以下の通りです。
無線警ら車(4WD)ハイブリッド車 | 4,619,500円 |
交通取締用四輪車(4WD)ハイブリッド車 | 5,279,800円 |
交通取締用四輪車(反転警光灯式)ターボガソリン車 | 4,708,800円 |
ゼロクラウンパトカーは220万円なんていう時代もあったのですが。
令和4年度 交通取締用四輪車(反転警光灯式)製作図面承認申請書
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