210系クラウンロイヤル・アスリート

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210系クラウンロイヤル・アスリート

2012年12月26日 

お知らせ
2015年10月マイナーチェンジしました。

当サイトは、「新型クラウンパトカーの値段」という記事を掲載しているためか、最近、「新型クラウン」または「クラウン新型」というキーワードで訪れる方が非常に多くなりました。

ということで、今回は、2012年12月25日に発表された新型クラウン(市販車)について、調べてきました。

■第一印象

発表前から、本当はあってはいけないことなのでしょうが、新型クラウンの写真がネット上に流出していました。そのネットの評判ではフロントグリルが「クジラみたい」というものが多く、私もそういう印象を受けました。

しかし、実車をみると全くそんなことはなく、むしろ、ヘッドライトが先代と先々代のゼロクラウンのときとくらべて今回、小さくなったため、その分、フロントグリルが存在感がある印象を与えて、私はネットの写真からの印象が吹き飛び気に入りました。

あと、先代と比べると一回り小さくなったような印象を発表された写真では受けました。しかし、実車はそんなことはありません。たぶん形状からくる錯覚でしょうか、それとも先代が大きく見える形状だったのかもしれませんね。実際、数値からみても大きさは殆ど変わりません。

2WDの大きさ、単位:ミリ 全長 全幅 全高 室内長 室内幅 室内高
4,895 1,800 1,460 1,975 1,510 1,190
4,870 1,795 1,470 2,060 1,520 1,205
4,840 1,780 1,470 2,070 1,535 1,200

上記のとおり、数値上は、全高、室内高がやや小さくなっていますが、殆ど気になるものではないと思います。

■新型クラウンの新機能の一部

掲載画像はクリックすると大きい画像でご覧いただけます

新型クラウンヘッドライト
新型クラウンヘッドライト

ヘッドライトは、バイキセノン式ヘッドランプを採用し、さらに、クリアランスランプとフロントフォグランプにはLEDが採用されました。LEDライトはとても美しいです。


新型クラウンヘッドエアコン

また、空調等はスタイリッシュなタッチパネルが採用されました。


新型クラウンハイブリットエンジン
ロイヤルサルーンのハイブリットエンジン
新型クラウンアスリートのエンジン
3.5Lアスリートガソリン車のエンジン

エンジン系は、ロイヤル、ロイヤルサルーン、ロイヤルサルーンGでは2.5リットル、そして2WDでは各グレードにハイブリット車が設定されました(4WDではガソリン車のみ)。

平成27年3月31日までは、ハイブリット車には自動車重量税と自動車取得税が100%免除になります。

つまり、クラウンロイヤルのガソリン車の場合、メーカー希望小売価格が3,530,000円で、ハイブリット車が4,100,000円で、差額は570,000円です。しかし、自動車重量税と自動車取得税、および翌年の自動車グリーン税を合計して253,500円が優遇されるので、実質的な差額が316,500円となり、今回は、ハイブリット車を購入する方が増えると見込まれます。詳しくは販売店にお尋ねくださいとのこと。

一方、スポーティーなクラウンアスリート2WDでは、2.5リットルガソリン車、2.5リットルハイブリット車、3.5リットルガソリン車が用意されています(4WDではガソリン車のみ)。


新型210系 2.5Lロイヤル・ロイヤルサルーン2WD 2.5Lアスリート2WD 3.5Lアスリート2WD
エンジン車

4GR-FSE

2.499cc

V型6気筒DOHC

筒内直接燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

4GR-FSE

2.499cc

V型6気筒DOHC

筒内直接燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

2BR-FSE

3.456cc

V型6気筒DOHC

筒内直接+ポート燃料噴射装置

無鉛プレミアムガソリン

燃料消費率JC08モード 11.4km/L 燃料消費率JC08モード 11.4km/L 燃料消費率JC08モー 9.6km/L
ハイブリット

2AR-FSE

2.493cc

直列4気筒DOHC

筒内直接+ポート燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

2AR-FSE

2.493cc

直列4気筒DOHC

筒内直接+ポート燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

設定なし
燃料消費率JC08モード

23.2km/L

燃料消費率JC08モード 23.2km/L
旧型200系 2.5Lロイヤサルーン2WD 2.5Lアスリート2WD 3.5Lアスリート2WD
エンジン車

4GR-FSE

2.499cc

V型6気筒DOHC

筒内直接燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

4GR-FSE

2.499cc

V型6気筒DOHC

筒内直接燃料噴射装置

無鉛レギュラーガソリン

2GR-FSE

3.456cc

V型6気筒DOHC

筒内直接+ポート燃料噴射装置

無鉛プレミアムガソリン

消費燃料率10.15モード 12.4km/L 消費燃料率10.15モード 12.4km/L 消費燃料率10.15モード 10.0km/L

■室内

新型クラウン後部席
ロイヤルサルーンの後部席
新型クラウンアスリートの後部席
アスリートの後部席

クラウンともなりますと、運転席を重視するか、運転は運転手に任せて後ろに乗るというパターンに分かれると思います。

室内長は前記の数値上は85ミリ狭くなっていますが、後ろの席は、180センチの身長の私が乗っても十分に足元に余裕があります。またクッションも硬すぎず、やわらかすぎず適度のクッションだと感じました。


新型クラウンの運転席

運転席のクッションも後部席と同様に硬すぎないやわらかすぎない適度なものと感じました。私が気に入ったのは、ミッションのシフトレバーの位置がいいですね(先代もそうでしたが・・・)。私は、気分によってマニュアル的にシフトチェンジをして運転することがあるので、とても操作性のいい位置だと思いました。また、3.5アスリートは8速AT、その他は6速ATです。


■値段

ゼロクラウンの時に低価格なロイヤルエクストラがありましたが、先代はその設定がありませんでした。今回、ロイヤルのグレードが新たに設定され、低価格な値段が実現しています。といっても3,500,000円からですが。また、ロイヤルにはセンターパネルにナビなどが付属しておらず、別途、購入が必要です。

  ガソリン車 ハイブリット車
2.5Lロイヤル 3,530,000円 4,100,000円

2.5Lロイヤルサルーン

4,090,000円 4,690,000円
2.5LロイヤルサルーンG 4,820,000円 5,360,000円
2.5Lアスリート 3,570,000円 4,100,000円
2.5LアスリートS 4,130,000円 4,690,000円
2.5LアスリートG 4,900,000円 5,430,000円
3.5LアスリートS 4,970,000円
-
3.5アスリートG 5,750,000円
-

※上記は、2WDのメーカーの標準消費税込み価格です。地域によって価格が異なります。

■外観

外観は、フロントグリル等については先に述べましたが、リア、つまり後部ですが、先代はマフラーが美的に仕上がってましたが、今回は、それがなく、リアにしまりというか美的が減少したように感じました。

ロイヤルサルーンGハイブリット・ロイヤル混在 3.5LアスリートSエンジン車
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート
新型クラウンアロイヤル 新型クラウンアアスリート

写真は、ミッドランドスクエアのトヨタショールームおよび、名古屋市内の販売店で撮影しました。

■マニアックなお話

パトカー

当サイトといえば「クラウンパトカーの値段」シリーズで有名です。そこで、今回のクラウンが将来パトカーになるか考察してみましょう。

今回、新型クラウン210系では、フロントグリルが大きいのが特徴です。しかし、パトカーでは、この場所に右写真の補助警光灯を装着しなければなりません。

警察庁が作成した仕様書に詳細な定めがあって、「当庁の承認する補助警光灯を、フロントバンパー部に2個取付け」なさい、とあります。でも、新型クラウン210系は、右写真の位置に取り付けるには、フロントグリルでバンパーがないですよね。困ったことになりました。仕様書の基準を満たすことができません。

もし、このクラウンをパトカー候補にするには選択肢がいくつか考えられます。取付け位置を変える、警察庁が仕様書を「フロントバンパー若しくはそれに類する物」等と仕様を変える、フロントグリルをバンパーと言い切る、などで、究極的にはクラウン以外の車種ということもあるかもしれませんが、どうするか見物です。

私は、警察庁が仕様書を「フロントバンパー若しくはそれに類する物」等という様に変更するように推測します。理由としては、「広く調達しやすいよう市販車の実情に合わせて変更した」という理由で問題がないからです。

実際、180系クラウンパトカーと200系クラウンパトカーの個別仕様書では、200系クラウンの座面から天井までの高さが小さくなったためかは不確かですが、その数値と記述が変更になっています。そのりん議書の画像

とは言うものの、パトカーになるのはマイナーチェンジした車種しか使わないという慣例?のようなものがあり、フルモデルチェンジしても、先代のモデルを納入しており、当面は、その問題に直面することは避けられそうです。

筆者紹介

パトカー好きの某自動車会社のパトカーとは縁も所縁もない部署の技術屋さん。ちなみにIT職とも無縁。